1.小さな規模のMB教団で本当に神学校が必要なの?

神学校を運営するには、資金がたくさん必要だと思いますが、厳しい財政状況なら、敢えて神学校を維持しなくても、献身希望者は、ほかの神学校へ行って学んでもいいのではないですか?その後に、MBの神学を短期間で学ぶという方法もあるように思います。

そうですね、財政面だけを考えると、神学校は維持するために多くの費用がかかりますので、教団の財政を圧迫しているのは事実です。

それでも神学校の維持が必要なことには、次の理由があります。

① MB教団の信仰の基礎である「信仰告白」に基づいて神学教育ができるのは、福音聖書神学校しかあません。MBの信仰告白は、「聖書」「宣教」「平和」の三本柱から成っています。これをしっかり学ぶことのできる神学校は、ほかにはありません。

② 福音聖書神学校の大切な役割は、MBの神学に基づいて牧師を養成することですが、それだけではありません。開かれた神学校として、信徒の学びのための様々は課程、機会を備えています。さらに、MB教団以外からも生徒を受け入れ、関西における数少ない超教派神学校として、教団・教派を超えて、様々な背景をもった学生たちが宣教現場に遣わされ、福音宣教の働きに貢献しています。

2.MB教団の牧師先生の過不足は、今後どうなるのでしょうか?

Q2: 神学的に福音聖書神学校が大切なのは分かりましたが、MB教団は、今後複数牧会制や、教会の統合なども考えられると思いますが、新しい牧師先生が必要なのでしょうか?神学校を卒業しても、行く教会が無いということになりませんか?さらには、財政的に苦しい教会は、牧師をしっかりサポートできないではないでしょうか?

A2: 教団の将来に関する大切なご質問だと思います。

① まず、現状をお伝えします。MBには29の教会がありますが、2022年3月末での現役MB教職者は25名です。絶対数では、教職者は不足していますので、中国地区3教会は牧師1名で複数牧会が行われています。また、いくつかの教会では、すでに定年を過ぎられた先生方に責任担当牧師としてご奉仕いただいております。一方で、財政規模の小さい教会では、謝儀を100%サポートできないという問題もあり、上記の責任担当牧師に頼らざるを得ないという問題もありますが、これは教団として今後考えなければならない大切な課題です。

   ② 人員構成

     25名の教職者の年齢構成を見てください。

     年齢構成表 2021年12月現在

     

教職者の定年は65歳です。従って、新卒の教職者が出なければ、4年後には4名減、7年後には、さらに3名減となりますので、仮に教会の統廃合がなされても不足すると考えています。

また、今の年齢構成は各年代のバランスが良く、これを維持していきたいと願っております。

3.福音聖書神学校の財政状況を教えてください。

Q3:福音聖書神学校の会計(財務)はどうなっていますか? 毎年の収支は合っているのでしょうか? また、今後はどのように推移していくのでしょうか?

残念ながら、福音聖書神学校は以前から支出に比べて、収入が少ないため、教団からの財政援助を受けています。2021年度の教団からの援助額は420万円でした。これは収入の50%に当たります。しかし支出の中には本来教団が負担すべき施設維持費等も含まれているため、2022年度はこれを教団負担とすることにより、200万円の援助となります。また福音聖書神学校後援会からの献金は90万円で予算化されています。しかし、教団の今後の財政事情を考えると、什一献金の減少も予想されることから、福音聖書神学校への援助も減少せざるを得ないことが予想されます。このような背景から、この度福音聖書神学校後援会を設立し皆様にご支援をお願いすることになりました。参考に福音聖書神学校の2021年度実績と、2022年度予算の概要を以下に記載しましたので参照ください。